RPAで利用するブラウザ

RPAでは、なぜ「Internet Explorer」が使われるのか?

皆さん、インターネットを利用する時、どのブラウザを利用していますか?

2020年6月時点の日本におけるブラウザ利用率は、

1位 Chrome 58.96%
2位 Safari 10.03%
3位 IE 9.46%
4位 Edge Legacy 8.88%
5位 Firefox 7.81%
6位 Edge 2.15%

となっています。

ここから分かることは、「IE(インターネットエクスプローラー)」は、もう完全にマイナーになっているということです。

 

本当にIEは時代遅れなのか?

一般の消費者からアンケートを採れば、Chromeが1位というのは、動かないでしょう。

現在、マイクロソフトでは、3つのブラウザが提供されている状態です。

・Internet Explorer
・Edge
・Edge(chromium)

一番下のEdgeはベースにChromiumと言われるオープンソースを使っている最新型です。

 

さて、マイクロソフトですら匙を投げたInternet Explorerが、なぜまだ現役で1割以上使われているのでしょうか?

大きな理由の1つに、「社内でのブラウザ利用は、IEに決められているから」というところは少なくないからだと思います。

 

社内でIEが推奨される理由

性能的に言って、IEは他のブラウザに比べると劣ります。

しかし、長年多くの人に利用された来た実績があり、その中で多くのバグが修正されている、いわゆる「枯れた製品」なのです。

セキュリティの面では心配される個所がありますが、安定性には定評があります。

社内情報システム部のエンジニアにとっては、安定性がとても重要です。

新しい物好きな人なエンジニアであっても、いざ仕事で利用するとか、他人が利用するとなると話が変わります。

「IEは、マクロソフト自体がセキュリティに脆弱性があるので、Edgeを使うようにと言っている」という話もありますが、そこは適材適所でしょう。

それなりの規模の法人であれば、クライアントPCからそのまま直接インターネットへ接続させない仕様にし、アダルトやギャンブルといった危険なサイトへのアクセスなどもシステム的に禁止しているはずです。

なので、さほど気にならないはずです。

 

RPAツールにおいて、IEが優先されている理由

RPAツールにおいては、どれもブラウザが利用できるようになっています。

最近のRPAツールでは、「Chrome」、「IE」、「Edge」の3つは、ほぼ使えるようになっていますね。

ただ、上記3つが全く同じように使える訳ではありません。

普通に特定のURLを開くといったことはどれも可能ですが、特定の処理をさせるとなると、IEにしか対応していないということは珍しくないのです。

つまり、IE以外のブラウザでRPAのロボットを作ろうとすると、余計な手間が掛かることがあるのです。

手作業をそのままRPAロボットに反映させると、A⇒B⇒C⇒D⇒Eとなるところが、あるパーツを使うとA⇒Eといったことが可能になり、作成の手間や安定性が上がったりもします。

WinActorを筆頭に、そういったパーツがIEにしか対応していないRPAが多いのです。

 

IT業界では、レガシー(Legacy)という単語がよく使われます。

辞書を引くと、「遺産、遺物」といった意味が最初に出てきますが、IT業界では「レガシー=時代遅れでよくないもの」という意味を持つことが多いですね。

そういう意味で言えば、IEは正にレガシーです。

しかし、RPAツールにおいては、未だにIEが中心に置かれているような作りになっています。

ただ、今現在は上記の通りですが、あと5年もすれば、RPAツールにおいてもChrome対応のパーツが多く出てきて、その立場が入れ替わる可能性も十分にあるとは思います。

 

個人的には、画面表示が崩れるなどの支障が出ない限りは、ブラウザはIEでいいかなと思いますね。

RPAで自動化する場合、毎回決まったシステムしか使いませんし、怪しいサイトに行くこともないからです。

セキュリティが担保されいる限りは、敢えて新しいものが必要とは思えません。

もちろん、AIとRPAの融合が進み、IEでは新機能に対応できない!となったら話は変わりますが。。

RPAで利用するブラウザ
RPAの導入・運用に役立つ情報をお探しなら
NO IMAGE

7robotsでは、マイクロソフトのRPAツールである「Power Automate Desktop (for WIndows10)」のe-Learningを開催しております。場所や時間を問わず、Power Automate Desktopを習得することが出来ます。個人でのお申込みも可能です。

CTR IMG